現代人の8割は姿勢が崩れている?
最近はスマートフォンを見る時間やデスクワークの時間が長くなり、猫背、巻き肩で悩まれる方が多くみえます。猫背、巻き肩になると姿勢が悪くなり老けて見えるだけでなく、肩こりや頭痛、腰痛など様々な体の不調が起きてしまいます。
ではどうすれば予防することができるのか?
猫背や巻き肩にならないように、原因や改善方法をお伝えします!
猫背、巻き肩になる原因とは?
猫背、巻き肩になる主な原因はやはり姿勢の悪さです。パソコンやスマートフォンを見ていると、体が丸まり縮こまった状態になってしまいます。この体勢が長時間続くと体の前にある筋肉が固まってきてしまいます。(下図参照)
(猫背、巻き肩の原因となる筋肉)
これらの筋肉が一度硬く縮んでしまうとなかなか猫背から抜け出すことができなくなります。
それはなぜかというと筋肉の中にはセンサーがあるからです。
筋肉のセンサーとは?
筋肉は伸び縮みして体を動かすだけでなく、筋肉の中にある筋紡錘というセンサーで体の状態を常にリサーチしています。
体の前の筋肉が固まってしまうと単純に背筋を伸ばしにくくなるだけでなく、筋肉のセンサーも猫背の悪い姿勢の状態が正常だと勘違いをしてしまうようになります。そのため、意識的に背筋を伸ばそうとしてもそれがしんどく感じてしまったり、いい姿勢のはずなのに逆に違和感を感じるようになってしまいます。
そうすると楽な丸まった姿勢を常に続けるようになり、猫背・巻き肩が悪化していくという悪循環に陥ってしまうわけです。
猫背・巻き肩になると…
猫背・巻き肩になると見た目が悪いだけでなく、肩こりや頭痛、腰痛など様々な不調を引き起こしてしまいます。
上図のように猫背になると頭が前に出てきてしまいます。頭の重さはボーリングの球と同じくらいの重さがあります。正しい姿勢では積み木のように背骨の上に頭をのせておけるので、それほど首に負担はかかりません。
しかし、猫背になると頭が前に出てしまい頭の重さを支えるために首、肩周りの筋肉が緊張してきてしまいます。
首、肩周りの筋肉の緊張が高くなったり、ストレートネックになったりすると、頭への血流の低下、神経の圧迫が起こり頭痛、めまいなどの辛い症状に繋がります。
また、猫背になると前後の重心位置が変わるため、それに適応するために反り腰になってしまっている方も多いです。
このように猫背になると体のいろいろなところに影響を及ぼし、体の不調を引き起こしてしまいます。そうならないためにも猫背を改善し、体の不調を予防していかないといけません。
そのためのエクササイズをご紹介します。
猫背・巻き肩改善ストレッチ
セルフケア①
前鋸筋のマッサージ:脇腹の奥の方には前鋸筋という筋肉があります。この筋肉が柔らかくなると小胸筋と呼ばれる胸の奥の筋肉も一緒にほぐれてきてくれます。
マッサージ方法:まず肋骨の間に指を沿わせて痛気持ちい程度まで指圧します。そのまま指圧した状態で指を固定し、マッサージする側の肩をぐるぐる回していきます。前鋸筋は幅広くついているため、胸の横から脇下の奥の方までしっかりマッサージしていきましょう!
セルフケア②
大胸筋のストレッチ:胸の前にある大きな筋肉である大胸筋を伸ばしていきます。
ストレッチ方法:壁に掌をつけ、写真のように胸の前を伸ばしていきます。大胸筋は線維が上・中・下に分かれているため、手の位置も肩より、上、下にずらし何回かストレッチしていきましょう!
セルフケア③
広背筋のストレッチ:肩甲骨から骨盤に繋がる大きな筋肉です。この筋肉も巻き肩、猫背の原因になりますので、しっかりストレッチしていきます。
ストレッチ方法:ストレッチする側の腕を掴み、反対方向へストレッチしていきます。写真のように体も傾けていくと効率的にストレッチすることができます。二の腕〜脇腹が伸ばされるようにストレッチしていきましょう。
まとめ
長時間のデスクワークやスマートフォンの使用などで猫背、巻き肩になっている人が増えてきています。丸まった状態での長時間の作業では体の前にある筋肉が固まってしまい、姿勢が正しにくくなるだけでなく、筋肉の中のセンサーがエラーを起こし、丸まった状態が正常だと脳が勘違いしてしまうようになります。
そのため、無意識に猫背を続けるようになり、さらに猫背が悪化するという負の連鎖に陥ってしまいます。
猫背になると重心位置が変わるためバランスを取るために頭が前に出てきてしまっり、反り腰になりやすくなります。そのような姿勢では首周りや腰周りが緊張し、肩こりや頭痛、腰痛などの不調にも繋がります。
そういった不調の原因となってしまう猫背、巻き肩を改善するためにも上記のストレッチを生活の隙間時間に取り入れて頂き、体に負担のない姿勢を取り戻していきましょう!