結局どれがいいの?理想の枕・マットレスとは?
・首が痛い時はどんな枕がいいの?
・腰が痛い時はマットレスは柔らかい方がいいの?硬い方がいいの?
首や腰の痛みをお持ちの方の施術をしていると多くの方がこの質問をされます。
そこで今回は理想の枕・マットレスについて身体の仕組みを交えて説明していきます。
腰が痛い人の理想のマットレスとは?
回答としては基本的に柔らかすぎるマットレスはお勧めしません。その理由を説明していきます。
まず人の脊柱は横から見た時に生理的な弯曲があります。(下の図を参照)
個人差はあるものの、主に頸椎と腰椎は前弯し、胸椎は後弯しています。
この状態でベッドに横になった場合、背骨にはこのような負担がかかります。
後弯している胸椎と骨盤部分には体の重さが集中し、逆に前弯している頸椎、腰椎には反るようなストレスがかかります。この反るようなストレスが夜〜朝まで長時間に渡り続くと、腰が痛くて眠れない。朝起きた時に痛みを感じるということになってしまいます。
柔らかすぎると寝返りがしにくい!
また、柔らかすぎるマットレスは夜間の寝返りの回数も少なくなりやすいです。長時間同じ姿勢が続くと、血流が悪くなり筋肉が強張ってしまいますので、これもまた腰痛に繋がります。
そのため、個人差はありますが少し硬めのマットレスで寝てもらうことをおすすめしています。極端に硬いマットレスを使うと、背骨とマットレスの接触している部分に負担がかかりすぎるため、適度な硬さのものを選びましょう!
理想の枕とは?
最近は睡眠の質が注目されてきており、オーダーメイドの枕なども人気が出ていますね。
しかし、患者さんとお話をしていると高いお金をかけて作ったオーダーメイドの枕でも、首の痛みや肩こりが改善されなかったというエピソードをよく聞きます。ではなぜそのようなことが起きるのでしょうか?
原因を説明していきます!
①首の骨は姿勢によって形状が変わる!
まず、頚椎はその人の体の状態に合わせ、反り具合など骨の並びが変わります。それは立っている時、座っている時、寝ている時それぞれ違ってきます。
そのため、枕屋さんなどで立ったまま、座ったまま首の形状を測定し、枕を作ってもそれは寝ている時にはフィットしない枕になってしまっているかもしれません。
②アーチ構造が逆に首に負担をかけてしまっている!?
ストレートネック改善のため首のアーチを高めるような枕もあります。しかし、頭や肩周りの重さを首だけで支えようとすると負担がかかりすぎる場合があります。そのため、全員にフィットする枕とは言い難いです。
ではどのような枕が首に優しいのか?
それは頭と肩周りをサポートしてくれる枕です。寝ている時に重要なのが首の骨(特に上の方の首の骨)に負担がかからないことです。首には大切な神経が集中しています。その大切な神経が集まっている首が負担を受けたまま寝ると、寝ている間の体の回復力が低下したり、痛みが出やすくなったりします。
そのため、首だけでなくしっかり後頭部、肩周りまでサポートしてくれる枕が理想的です。
また、寝ている時は仰向きだけでなく、横に寝返ることもあると思います。横に寝た際の枕の高さも大切になります。
横に向いて寝た時の枕の高さの目安としては、首の骨を床と平行に保つ高さです。
最近は寝返り用に枕の左右部分が高くなった枕もあります。現在使っている枕を新調しなくても、バスタオルなどで高さを調節し自分に合った枕を作って頂けると睡眠の質も向上するかもしれませんので、是非試してみてください。
まとめ
ここまで首、腰に優しい枕・マットレスをご紹介してきました。
これらを試して頂くと睡眠時のお悩みが軽減される方もみえるかもしれません。
しかし、そのようなお悩みはいつから出てきたのでしょうか?
多くの方は子供の頃は、そのようなお悩みはなかったはずです。どんな枕・ベッドで寝てもそれほど痛みは感じなかったのではないでしょうか?
そうなると今の痛みの本当の原因は枕・マットレスではなく、あなたの体が変わってしまい寝具に適応できなくなってしまっているという事です。
そのため、寝具を調節するだけではなく、どんな寝具にでも適応できる子供の頃のような柔軟な体を取り戻さなければなりません。
むぎわら整体では全身を細かく評価した上で、一人一人に合わせたオーダーメイドの施術をさせて頂いています。
睡眠のお悩みだけでなく、小さなことでもお体の不調、気になるところがありましたら是非ご相談下さい。